おせち料理を美しく盛り付けるコツは?正しい詰め方の様式を解説

2019/02/28

おせち料理は上手な盛り付けをして、見栄え良く仕上げることが大切です。

おせち料理の盛り方や重箱の仕切り方は定型の様式がいくつかあり、正しい様式といくつかコツを知れば、さほど難しいことではありません。

おせちの盛り付け:重箱の何段目に何を入れるか知っておこう

重箱

おせち料理は重箱に詰めて何段かに重ねるのが慣例です。

おせち料理を重箱に詰めるようになったのは明治時代からで、平安時代から続くおせち料理の歴史の中ではつい最近のことといえます。
重箱に重ねるスタイルにしたのは「めでたさが重なるように」という願いが込められています。

当初は四段重ねが多かったのですが、昨今は三段重ね、二段重ねの場合もあります。
おせち料理に詰める料理はある程度決まっており、以下のようにジャンル分けされます。

祝い肴

お酒のおつまみとなる3種

関東圏では、田作り、数の子、黒豆

関西圏では、田作り、数の子、叩きごぼう

口取り

祝い肴以外のお酒のおつまみ

紅白かまぼこ、栗きんとん、熨斗アワビ、伊達巻、昆布巻き、など

甘い味付けの料理が多い

酢の物 なます、れんこん、チョロギ、などを使った酢の物
焼き物 鰤、鯛、海老、などの海産物の焼き物
煮物

さといも、八つ頭、ごぼう、れんこん、椎茸、ふき、人参、などを使った煮しめ

筑前煮の場合も多い

重箱はサイズ選びが大切

重箱にはいくつかのサイズがあります。

最もポピュラーなサイズと思われるのが6.5寸(19.5㎝四方)の重箱です。市販されている多くの6.5寸重箱は三段に重ねると高さも19.5㎝となり、ほぼ立方体です。

6.5寸のサイズは一つの重箱におよそ2合のご飯が入るくらいの大きさで、三段重でおせち料理を詰めればだいたい6人分くらいの量です。

6.5寸以外には、4寸(12㎝四方)や8.5寸(25㎝四方)があります。市販の重箱の多くは三段重ねにすると立方体になるくらいの高さです。

6.5寸の三段重がおよそ6人分になると考え、家族人数に合わせて重箱の大きさを選ぶと良いでしょう。

おせち料理は重箱に隙間なく詰めることが美しく仕上げるコツの一つなので、重箱のサイズ選びは重要です。

三段重の場合

三段重の場合は以下のような構成で詰めるのが慣例です。

一の重 祝い肴 口取り
ニの重 焼き物 酢の物
三の重 煮物

与(四)段重の場合

重箱を四段重ねにする場合は以下のような構成です。ちなみに四は死を意味する縁起が悪い数字なので与(四)段重、と表す場合が多くなります。

一の重 祝い肴
二の重 酢の物 口取り
三の重 焼き物
与の重 煮物

上記の三段重は与段重と比べてコンパクトにまとめられていることがわかります。
昨今、市販されている既製品のおせち料理には二段重も多く見られますが、何段重でも、祝い肴、口取り、酢の物、焼き物、煮物、の構成は変わりません。

おせちの盛り付け:仕切り方にも種類がある

おせちの盛り付け

おせち料理を上手に詰めるためには、重箱に仕切りを作るのがコツの一つです。
重箱の仕切りには以下のような様式があります。

田の字型 中央に十字の仕切りを作り、4分割になっている
市松型 縦3つ、横3つの計9部屋に仕切きる
段取り型 中央に真一文字の仕切りを作り、上下二部屋
手綱型 斜めに一本の仕切で重箱が2部屋になっている
七宝型 中央にひし形の仕切りがあり、計5部屋となる
末広型 中央に円状の仕切りを作り、中央の円から四隅に向かって対角線の仕切りを作る

市販の重箱には上記の型の仕切りがあらかじめ付いているタイプもあります。
おせち料理は隙間なく詰めることが綺麗に仕上げるコツであり、見栄えのいい構成の型を考え、仕切り型を選択するのがセンスの見せ所です。

きれいに盛り付けるコツ

おせち料理は、祝い肴、口取り、酢の物、焼き物、煮物、の種類に分け、同じ種類を同じ重箱に詰めます。

祝い肴とは、関東では、黒豆、ごまめ、数の子、の3種類を指し、関西では、黒豆、数の子、たたきごぼう、を指します。口取りとは祝い肴以外のお酒のおつまみを指し、昆布巻き、伊達巻、かまぼこ、栗きんとん、などの甘い味付けの料理が一般的です。

三段重の場合、一の重には祝い肴と口取、二の重には焼き物、酢の物、を詰めます。
一の重と二の重は多くの種類の料理を詰めることになるため、バランスの良いレイアウトを考えることが大切です。

複数の料理を詰める場合は、黒豆や伊達巻、かまぼこ、などのように形が崩れにくい料理を最初に奥に詰めていくと、隙間なく詰めやすくなります。
全体を詰めたときに内側の壁が見えないくらいに詰まっているのが理想です。

料理は全体的に高さが同じくらいになる大きさに作り、真ん中あたりがやや高めになるように構成すると見栄えが良くなります。

エビや魚などの尾頭がある料理は、頭を向かって左向きに配置するのが様式美です。

似たような色合いの料理はできるだけ離し、色合いをまばらにすると見栄えが良くなります。同じ色が偏らないように注意しましょう。

おせちの盛り付け:ワンプレートの場合

おせちの盛り付け

おせち料理を重箱に詰めるようになったのは明治時代からであり、明治より以前はお皿に盛り付けるスタイルでした。
現在でもお皿に盛り付けたワンプレートタイプのおせち料理は存在し、少人数用のおせち料理を作る場合はワンプレートタイプが適しています。

ワンプレートに盛り付けるときのポイント

ワンプレートのおせち料理を綺麗に盛り付けることは、一般的な料理をお皿に盛り付ける際のコツとほぼ同様です。

一つの皿に複数の料理を盛る場合、一つ一つの料理の間に空間を設けると見栄えが良くなります。

ワンプレートの盛り付け方の一つに、メインの大きな皿の上に小さな皿を乗せ、それぞれの小さな皿に料理を乗せる、通称「銘々皿盛り」があります。
汁気の多い料理は銘々皿盛りで小さな皿に盛るのがおすすめです。

昨今はローストビーフをおせち料理の口取りに加えるのが人気ですが、ワンプレートの場合はローストビーフを花びら状に盛ると見栄えが良くなります。

全ての盛り付けが終わったら葉物を添えて立体感を出すと、ワンプレートならでは美しさが演出できます。

ワンプレートの盛り付けは皿のチョイスによって洋風デザインに演出することも可能なので、洋風に仕上げた場合はお酒の器もグラス系にすると統一感が出ます。

おせちの盛り付けひとつでお正月の華やかさが変わる

おせち料理を美しく盛り付けるにはいくつかの様式とコツがあり、正しい様式とちょっとしたコツを知れば誰でも実践できます。
おせち料理は盛り付けを美しく仕上げることが大切であり、料理は既製品を買い、盛り付けを自分でするだけでもおせち作りの楽しさが味わえます。