おせちに飾り切りは欠かせません。
飾り切りをした具材を調理すると、盛りつけたときにお椀やお鉢が華やかになり、プロが作ったかのような印象になるのが嬉しいですね。
特別な技術をマスターしなくても作れる飾り切りの方法をいくつか紹介します。
目次
飾り切りでおせち料理を華やかにしよう
おせちをご家庭で作るなら、やはり見栄えを良くするためにも飾り切りした具材をいくつか入れておきたいものです。
確かに飾り切りは、普通に乱切りや薄切りするよりも手間がかかります。
しかし、すべての具材を飾り切りする必要はありません。
1つのお椀に飾り切りした具材は1~2個だけで充分ですので、思っているほどには時間はかからないのです
飾り切りした具材が入っているだけで、おせちが一気に華やぎます。
おせちの中でもとりわけ地味な印象がある「煮しめ」とまっすぐに切りがちな「かまぼこ」を華やかに仕上げる飾り切りの方法を見ていきましょう。
飾り切り例1.かまぼこ
かまぼこは、何も考えずに5~7㎜程度に平行に切る方が多いのではないでしょうか。かまぼこは元々半円形の形ですから、平行に切っても見栄えは悪くありません。
切り口にかわいい絵が出てくるかまぼこなら、飾り切りをしないでそのまま切る方が良いでしょう。
しかし、シンプルな紅白のかまぼこや日常遣いの焼き目のついているかまぼこは、飾り切りをして、お正月らしい華やかさを演出する方が良いですね。
ウサギ切り
7㎜ほどの厚さに平行に切ってから、リンゴをウサギ型に切るときのように表面上部だけ2㎜ほどの厚さに剥くように切ります。
片方の端は1センチほど付けたままにしておきましょう。
向いた部分をくるくると内側にまるめれば、ウサギ型のかまぼこのできあがりです。
かまぼこを1センチほどの厚さに平行に切ってから、まな板の上にカーブ部分が手前にくるように平置きします。
櫛のように2㎜ほどの間隔で切り込みを入れます。かまぼこの底に当たる部分は3㎜ほど残しておきます。
切り込み部分を内側に織り込み、端と端をくっつければ華やかな冠切りが完成です。
飾り切り例2.しいたけ
全体的に茶色っぽくなってしまう煮しめは、おせちの中でも特に地味になりやすい一品です。いくつか飾り切りした具材を入れ込んで、見た目を華やかにしましょう。飾り切りにするしいたけは、石づきの部分を取り除いておきます。傘を上にするように平置きし、米の字のようになるようにV字型の切れ込みを3本入れれば完成です。
飾り切り例3.にんじん
にんじんは型抜きでくりぬけば簡単に飾り切りが完成します。松や梅、羽子板などのおめでたいデザインの型抜きを1つ2つ買っておくのはいかがでしょうか。
ご自身で飾り切りをするなら、基本のねじり梅がおすすめです。
にんじんを7㎜~1センチほどの輪切りにし、平置きにして正五角形に切ります。中心から外角に向けて2㎜ほどの切り込みを入れます。
その次にそれぞれの角を丸く切り、切り込みから隣の切り込みに斜めに包丁を通せばねじり梅の完成です。
飾り切り例4.れんこん
れんこんの甘酢漬けも、おせちには欠かせない一品です。れんこんを5㎜ほどの輪切りにしてから、穴の形に沿って縁を丸く切るだけで完成します。
華やかさを演出したいときは、切り取る部分を大きくしてください。
飾り切り例5.こんにゃく
煮しめやピリ辛煮に大活躍のこんにゃくも、飾り切りにすればお正月らしい華やかな見た目が演出できます。もっとも簡単な飾り切りの方法は、手綱切りです。
こんにゃくを7㎜ほどの厚さに平行に切り、切り口をまな板の上に平置きします。真ん中の3分の1に切れ目を入れ、どちらかの端を切れ目からくぐらせればできあがりです。
味をしっかりとしみこませたい含め煮にこんにゃくを使うときは、鹿の子切りがおすすめです。
こんにゃくを2センチ角のサイコロ型に切り、1つの面に細かく格子状に切れ込みを入れれば完成です。
飾り切り例6.絹さや
煮しめの上に飾る絹さやも、飾り切りをすればさらにおしゃれなに仕上がります。絹さやの飾り切りは簡単です。両端をM字に切り取るだけで、矢羽型が完成します。
飾り切り例7.里芋
里芋を松茸に見立てて飾り切りをしてみましょう。
まずはよく洗った皮付きの里芋をまな板の上にのせ、縦長に置き、上から3分の1のところに一周ぐるりと切れ込みを入れてください。
切れ込みから下部分を剥くように切り、松茸の軸部分とします。
すでに皮が剥いてある里芋を使うときは、両端を切り落としてから鉛筆のように六角柱に切りましょう。
角をシャープに切ることで、里芋が料亭仕様にグレードアップしますよ。
ただし里芋は独特のぬめりがありますので、切るときは手が滑らないように注意してくださいね。
おせち向き飾り切りは他にもいろいろ!チャレンジしてみよう
普段はあまり飾り切りをする機会がありませんが、1年に1度のおせちには、飾り切りを使って見た目も麗しく仕上げましょう。
飾り切りの方法はご紹介したもの以外にもたくさんあります。インターネットなどで検索し、さまざまな飾り切りにチャレンジしてください。